にこぞう走りたい気持ちはある。でも、どこへ行くか、何をするか考えるのが面倒くさい。このモヤモヤ、ライダーならきっと共感してくれるはず!
バイクに乗ることは、僕にとって最高の気分転換です。それは間違いない。しかしライダーなら誰しもが経験する「走りたい気持ちはあるけど、目的地を設定するのがもう面倒くさい」という日。
以前はただ走るだけでも楽しかったツーリングも、悲しいことに刺激に慣れてしまい、マンネリ化を感じ始めてしまいます。
この面倒くさい感情に加えて、社会人にの僕には中々は叶えられない「日を跨いで宿泊しながら旅を続ける」という憧れとの葛藤もあります。社会人としての制約、費用、駐車場の問題…。現実の壁は厚い。
結局、何が言いたいかというと、このマンネリと葛藤をどうにかしたいということ。
僕自身の揺れる心境を正直に語りつつ、「コーヒーツーリング」や「ラーツー」といった小さな「スパイス」を試すことで、この現状を打破できるのかどうかを考えていきます。この記事を読んでるあなたも自信も「気乗りしない日」を抱えているなら、ぜひ読み進めてみてください。
ツーリングが「飽きた」は悲しい事実。刺激に慣れてしまった僕らへ



バイクに乗る習慣はついた。だけど、心の奥底で「なんか物足りない」と感じている。これは一種の贅沢な悩みかもしれない…
誰にも言えないこの感覚。でも、バイクが好き・ツーリングが好き、そんなあなたなら、わかってくれるはずです。そんな事をおもいつつも…このモヤモヤを放置したくはない。なぜツーリングがマンネリ化してしまったのか、そしてその壁をどう打ち破ろうとしているのかを整理してみることにする。
慣れは「楽しさ」を奪う?マンネリという名の壁


毎日バイクに乗っているライダーにとって、ツーリングが「日常」の一部になるのは喜ばしいことです。しかし、悲しいことに人間は刺激に慣れてしまう生き物です。
以前はただ景色を見るだけでも楽しかったのに、最近は「またいつもの道か」「ただ走るだけじゃ物足りない」と感じることが増えました。これは決してバイクが嫌いになったわけではなく、純粋に飽きがきている証拠です。それと同時に、僕自身が新たな「楽しい」の閾値を探し始めているサインかもしれません。
このマンネリを放置すると、せっかくのバイクライフがだんだん億劫になってしまう。現に、既になりつつあります(悲しきかな…)。そうなる前に、明確なテコ入れが必要だと感じています。
必要なのは「新たなスパイス」という名の小さな目的


では、この「飽き」をどう打破すればいいのか?そこで考え始めたのが、「走行距離や景色以外の、小さな目的を乗せる」という手法。例えば…
- 外で温かいコーヒーを飲む
- 景色が良い場所でカップラーメンを食べる(ラーツー)
といった、「食」をテーマにした小さなアクティビティです。なんなら、これらはバイク好きなら一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか?
いつもの道でも、「今日はあそこの景色でコーヒーを飲む」という小さな目的が加わるだけで、走り出すための動機付けになり、道中の景色も新鮮に見えてくるのではないか?と模索している段階です。
それに、僕自身、バイクで走るなら自然豊かなところが良い。大自然ってやっぱいいよね。 人混みやコンクリートジャングルを抜けて、新鮮な空気と景色の中で食べる一杯は、最高の気分転換になるはずです。
「日を跨いで走りたい」社会人の憧れと現実の壁



どこまでも続く道を、泊まりながら気ままに走る。ライダーなら誰もが憧れるこの旅が、僕にとって最大の満たされない欲望…
この欲望があるからこそ、日帰りや日を跨げないツーリングでは、何か根本的な満たされない気持ちが残ってしまうのかもしれない。
走る時は朝から晩までガッツリ走るスタイルではありますが、その後に宿泊ができない。その土地のツーリングスポットって結構あるんです。宿泊ができれば、そこを拠点としてじっくりと周辺のスポット巡りができる。
そんな憧れを抱きつつも、立ちはだかる現実のギャップについて整理してみようと思う。
日本一周への憧れと「社会人の壁」


そもそも、僕がツーリングで「飽き」を感じ始めたのは、バイクを所有してある程度の年数とツーリング経験を重ねたからです。バイクギアもある程度揃えることができたので、新しいギアを堪能するというワクワクもなくなりました。
とはいえ…宿泊を繰り返しながら日本一周をするライダーの動画や記事を見るたびに、本当に羨ましい気持ちを抱いているのもこれまた事実です。だから、ツーリング自体は嫌いになったわけではありません。
宿泊をしてまた走る。これこそ、バイク乗りの醍醐味ではないでしょうか。適切な走行距離を保ちつつ、ツーリングを楽しみ続けられる。そんな夢の世界です。


しかし、これはあくまで憧れです。僕たちは社会人であり、何日も連続で休みを取ることはできません。しかも、疲労を残しすぎては仕事に支障が出るため、そこも考えなくてはいけません。
そして、出発までのカロリーが高い。 昔はワクワクが強く、出発の準備は屁でもありませんでしたが、今はその逆転現象も起きています。「泊まってまた走る」という理想のツーリングは、現実の仕事の壁によって阻まれています。
2.2. 宿泊費と駐車場の「現実問題」


仮に休みが取れたとしても、宿泊には現実的な問題が山積みです。
- コスト
- 毎日ビジネスホテル(ビジホ)に泊まるのは、正直なところコストが高すぎます。宿泊費を気にしながら走るのは、せっかくの楽しさを半減させます
- 駐車場
- ビジホは快適ですが、バイクが駐車できない、もしくは屋根のない屋外しか停められないエリアも少なくありません。愛車を安心して預けられない環境では、心から旅を楽しむことはできません
こうしたコストや駐車の問題を解決する選択肢として、自然と頭に浮かぶのがキャンプツーリングです。キャンプ場なら高確率でバイクも停車できますし、ビジホよりも費用を抑えられるのでは、と期待しています(そもそもコストが下がるのかはまだ調べていませんが…)。
キャンプという「高すぎるハードル」


しかし、いきなりキャンプツーリングを始めるのは、僕にとってはあまりにもハードルが高いと感じています。キャンプ道具を一式揃える初期費用、パッキングの煩雑さ、テント設営の手間…「気乗りしない日がある」僕にとって、これほど準備に気合が必要なアクティビティは、マンネリ打破どころか、バイクに乗る意欲そのものを削がれる可能性だってでてくる…。
マンネリとコストを解決する「外で飲む」という実験



いきなり巨大な壁(キャンプ)に挑む必要はない。というか推奨しないし無理だ…。まずは「外で火を使い、温かいものを飲む」という小さな階段から始めようと思う。
この小さな実験は、僕たちの「マンネリ」と「キャンプへの初期投資リスク」を一気に解決してくれる可能性を秘めています。ここからは、なぜ「外で飲む」ことがキャンプへの最適な予行演習になるのか、そしてツーリングにもたらすメリットについて具体的に考えていきます。
「外で飲む」は、キャンプへのハードルを下げる第一歩


第2章で触れたように、日を跨ぐツーリングを低コストで実現するにはキャンプツーリングが最有力候補です。しかし、あの膨大な準備と手間を考えると、僕の「気乗りしない日」の心にはあまりにも重すぎます。
いきなりテントを張るのではなく、まずは「外で温かいものを飲む」という小さな実験から始めるのはどうだろう、と考えました。
- 火器の予行演習
- キャンプの最大のハードルの一つは、ガスバーナーなどの火器を扱うことに慣れることです。コーヒーツーリング(またはラーツー)であれば、お湯を沸かす練習だけ済みます。
- キャンプの最大のハードルの一つは、ガスバーナーなどの火器を扱うことに慣れることです。コーヒーツーリング(またはラーツー)であれば、お湯を沸かす練習だけ済みます。
- 道具の選定とパッキング
- 最小限のバーナーとマグカップ、燃料。これらをバイクに積むことで、「荷物を増やさず、非日常を楽しむ」という軽量化の哲学を保ちつつ、キャンプ道具の選定やパッキングの感覚を掴むことができます。
- 最小限のバーナーとマグカップ、燃料。これらをバイクに積むことで、「荷物を増やさず、非日常を楽しむ」という軽量化の哲学を保ちつつ、キャンプ道具の選定やパッキングの感覚を掴むことができます。
- 最悪つまらなかった時の出費が最小限で済む
- いきなりキャンプ道具一式を揃えるには、かなりの初期投資(最低限の道具でも5~10万円程度)が必要です。これが1~2回でキャンプをしなくなった、なんて事態になったら嫌ですよね。コーヒーツーリングで使う道具は、キャンプでも流用できるアイテムが多いです。その特性を利用して、スモールステップから始めるのがリスク回避として有効です。
マンネリを打破する「小さな活動」の力


「外で飲む」という行為は、マンネリ化しているいつものツーリングに明確な「区切り」を作ってくれます。
目的地に着いたらただ景色を見て帰るのではなく、「コーヒーを淹れる」「ラーメンを茹でる」という走行以外の活動が生まれます。
- この小さな活動が、ツーリング全体の「目的」となり、走り出すための動機付けとなります。
- お湯が沸くのを待つ静かな時間は、バイクを眺めたり、景色をじっくり味わったりする心の余白となり、マンネリ化していた道中が新鮮に感じられるはずです。
「かもしれない」準備:道具を買う「覚悟」はあるか



道具の購入は、一種のコミットメント(約束)。本当に自分は「外で飲む」ことを続けるのか?その葛藤がある…
道具の購入は「強制的な始まり」を意味する。本当にこの小さな遊びを、面倒がらずに続けられるのか?その懸念が僕を立ち止まらせている。
軽量化と「遊びのための道具」への考え方


第3章で、「外で飲む」ことがマンネリ打破とキャンプへの予行演習として有効だと頭では理解できました。しかし、僕の長年の哲学、「ナイトツーリングでの徹底的な軽量化」と真っ向から対立する問題があります。それは、「バーナーやマグカップ、燃料といった道具をバイクに積む」という行為。


走行時間や外出時間が長くなる日中のロングランでは、安全のために必要な道具をしっかりと準備し持っていくことが大事です。もちろん、その際も軽いに越したことはありませんが、準備を省略することはできません。


問題は、今回の「ちょっとした遊びのための道具」です。これを積むと、少しでも荷物が増え、パッキングに手間取ると、出発までのカロリーがまた上がってしまいます。
「最小限の道具なら許容できる」と頭ではわかっていても、この「荷物を増やすことへの心理的な抵抗」**を乗り越えるのが、次の大きなハードルでもありそう。
水面下での「かもしれない」準備


そんな葛藤を抱えつつも、「外で飲む」ための準備を水面下で進めています。
究極の軽量化を追求しつつも、行って困ったが無いよう想定しながら、道具や情報をそれとなく探っている段階です。これは、「いつかキャンプツーリングを始めるかもしれない」という憧れを捨てる決心がつかない証拠でもあります。ライダーたるもの、いつか北海道ツーリング(キャンプはほぼ必須)を敢行したい…そんな思いもまだあります。
とはいえ、まだ実際に購入には至っていません。道具を買ってしまうと、「外で飲む」アクティビティを強制的に始めるというコミットメントになってしまうからです。そして、もう一つの大きな懸念は、「面倒くささが勝ってしまい、物だけ買って終わりになってしまう」こともあり得る、という点です。
結論:「気乗りしない」の先に待つもの



バイクに乗ることは、結局のところ「自分を納得させる行為」だ。小さな言い訳でも、憧れでも、とりあえずエンジンをかける理由になれば、なんでもいい。
これまでの長かった葛藤の道のりを終えて、ようやく見えてきた結論です。複雑な問題も、視点を変えればシンプルな「小さな言い訳」で解決できる。僕たちが本当にバイクに求めているものを再確認してみよう。
走り出すための「小さな言い訳」の重要性


本コラムを通して、僕が抱える「ツーリングのマンネリ」や「日を跨ぐ旅への憧れ」といった複雑な感情を整理してきました。
結論として、コーヒーツーリングやラーツーは、これらの問題を解決する「特効薬」にはならないかもしれません。 しかし、僕たちが本当に必要としているのは、すべての悩みを解決する万能薬ではなく、「重い腰を上げるための小さな言い訳」なのではないでしょうか。
「道具を買うのは面倒だ」という心理的抵抗があったとしても、「外で温かいものを飲む」という小さな目的が、僕たちをバイクに跨らせてくれるなら、それは十分すぎるほどの価値があります。
「飽き」は「新しい楽しさ」へのサイン


今、「飽きがきている」と感じているのは、バイクという趣味を卒業するサインではありません。むしろ、それは「バイクライフの次のステージに進む準備ができた」というサインです。
宿泊を伴うツーリングへの憧れ(第2章)も、新しい道具への懸念(第4章)も、全てが「今のままでは満足できない」という心の叫びです。
「気乗りしない」という状態は、「走るな」というメッセージではなく、「走り方を変えてみろ」というメッセージだと僕は捉えています。
目的は自分で作り出せる(かもしれない)


僕自身、まだコーヒーツーリング用の道具を購入する「覚悟」は決まっていません。しかし、このコラムを書いたことで、一歩前に進むための整理はできました。
「外で温かいものを飲む」という小さなスパイスから始めて、それが楽しければ道具を揃える。万が一、面倒くささが勝っても、「自分はまだその段階ではない」ということが分かったという収穫になります。
大切なのは、目的の有無にかかわらず、バイクに乗って走り出すこと自体を止めないことです。そのための「目的」は、いつも自分で、そして気が向いた時に作り出せるのかもしれない。
「目的」は、いつも自分で作り出せる(かもしれない)
「気乗りしない」という感情を起点に始まったこのコラムでしたが、僕と同じようにマンネリや憧れとのギャップに悩むライダーは多いのではないでしょうか。
宿泊を伴うロングツーリングへの憧れは変わらない。しかし、その実現のために、いきなり高すぎるハードル(キャンプ)に飛び込む必要は一切ない。
僕がたどり着いた答えは、「小さな目的」が、重い腰を上げるための最高の「小さな言い訳」になるということです。
道具を買う「覚悟」は、まだ保留中かもしれません。この模索と試行錯誤のプロセスが、バイクライフにおける新たな楽しみ方を生み出す種になるはずです。
「なんとなくバイクに乗りたくない」と感じているなら、それは「走り方を変えてみろ」というサインかもしれません。まずはコンビニで温かいコーヒーをテイクアウトして、景色の良い場所で座って飲む。その小さな一歩から、次のステージを始めてみませんか。




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