
暑さとの戦い、もう終わりにしない?
夏のツーリングは、正直、暑さとの戦いです。信号待ちでは熱波を浴び、ヘルメットの中は汗だく。グローブをはめるだけで汗が噴き出し、ツーリングに出かける前から体力を奪われます。快適なはずの走行風も、熱風に感じるほどです。僕の場合は、頭痛がしてくることもありました。
しかし、そんな暑さから解放される最高の季節が、もうすぐそこまで来ています。
秋は、ツーリングに最も適したシーズンです。暑さによる不快感から解放され、服装の調整もしやすく、何より空気がおいしく感じられます。
この記事では、最高の秋ツーリングを迎えるために、今やっておくべき「秋支度」を解説します。夏の間に溜まった汚れを落とし、ウェアや愛車の準備を万端に整えましょう。
夏物ウェアの片付け:来年に向けてしっかり保管しよう



シーズンが終わったウェア、どうしてる?
夏の間に活躍してくれたウェア類は、そのままクローゼットにしまうのはNGです。一見きれいでも、汗や皮脂、排ガスなどの汚れが付着しています。来年も気持ちよく使うために、しっかりと片付けましょう。
【ポイント】「洗濯」と「乾燥」が最重要


夏用ジャケットやグローブ、インナーを片付ける際に最も重要なのは、汚れをしっかり落としてから、完全に乾燥させることです。
ライディングジャケットは高価なものが多く、毎年買い替える人は少ないでしょう。洗濯せずに保管すると、カビが生えたり、嫌な臭いが定着したりする恐れがあります。
洗濯しないことの2つのリスク


正直、ライディングジャケットの洗濯は面倒ですよね。左右の胸部・肩・肘、そして背中のプロテクターを一つひとつ取り出すだけでも一苦労。でもこの手間を惜しむと、とんでもないリスクにつながります。
洗濯しないのは衛生上ありえない話ですが、その面倒さから、ついつい後回しにしてしまいがちです。それが単なる「不衛生」にとどまらず、ライダーの財布を直撃する可能性もあるのです。
- ウェア自体の劣化
汗や皮脂汚れを放置すると、生地の変色や劣化を早め、大切なジャケットがボロボロになってしまいます。 - 他の衣類への悪影響
不衛生なまま保管すると、カビや嫌な臭いが他の衣類に移ってしまう恐れがあります。せっかくの私服にまで被害が及んでしまうのは避けたいですよね。
保管は私服と同じ場所でOK


保管場所については、難しく考える必要はありません。普段から私服を保管しているクローゼットや衣装ケースで大丈夫です。ただし、カビを防ぐためにも、湿気の少ない通気性の良い場所を選びましょう。
ヘルメットの清掃:夏に染み付いた汚れをリセットしよう



暑い夏を頑張ったヘルメットを労ってあげよう
夏のツーリングは、汗との戦いです。ヘルメットの内側には、想像以上に多くの汗や皮脂が染み込んでいます。目には見えなくても、放っておくと雑菌が繁殖し、嫌な臭いの原因になります。せっかく気持ちの良い秋ツーリングに出かけても、ヘルメットから不快な臭いがしては台無しですよね。
夏の終わりは、ヘルメット洗浄のベストタイミング


バイクに乗る頻度にもよりますが、週に数回乗る人は月に1〜2回、週末ライダーでも夏場は月に2〜3回洗うのが理想です。しかし、そこまで頻繁に洗っている人は少ないでしょう。
だからこそ、夏の終わりはヘルメットを洗う絶好の機会です。気温がまだ暖かいため、洗った後の内装が乾きやすく、秋のツーリングまでにしっかりと準備できます。
具体的な洗い方はこちらでチェック!


「ヘルメットの内装って、どうやって外すの?」と不安に感じるかもしれません。しかし、意外と簡単です。手洗いだけでなく、洗濯機を使った洗い方も可能です。
実際に愛用しているヘルメット「OGK KABUTO AEROBLADE-6」の内装を取り外し、洗濯機で洗う方法を画像付きで詳しく解説しています。


秋物ウェアの準備:気温差に備えるのがポイント



寒くて暑い?変な季節に対応できる服を選ぼう!
秋は、ツーリングに最高の季節ですが、実は寒暖差が非常に激しい「寒くて暑い」変な季節でもあります。この気温差にいかに柔軟に対応できるかが、秋ツーリングの快適さと安全性を分けます。
最大の課題は「時間帯による寒暖差」


秋のウェア選びで最も重要なのは、あなたのツーリングの時間帯です。
- 終日ツーリング(朝〜夜まで)の方
朝出発して夜帰宅するような方は、アウターとインナーが着脱式になっているオールシーズン対応のライディングジャケットが理想です。気温に応じてインナーを付け外しすることで、寒暖差に柔軟に対応できます。
- 日中ツーリング(昼間〜夕方まで)の方
日中の比較的暖かい時間帯のツーリングが中心なら、出発時の防寒性に焦点を当てましょう。バイクバイクしすぎていないパーカー式のウェアは、バイクを降りた後も便利で人気です。
急な雨と体調不良を防ぐ備え




【必須】防水対策とレインウェア
秋は秋雨前線など、天候が変わりやすい季節です。出発前の天気予報チェックはもちろん重要ですが、レインウェアの携帯は安心感に繋がります。
もしくは、防水加工が施されているライディングジャケットを選ぶようにしましょう。防水加工は通気性とのトレードオフになりがちですが、急な雨でも体温を奪われず乗り切るためには必須の機能です。
標高差による激しい気温変化に対応する


服装の調節ができていないと、簡単に体調を崩します。特に体調不良のまま運転するのは非常に危険で、大事故につながる可能性があります。帰宅するまでがツーリングです。運転に集中できる環境を整えましょう。
バイクツーリングで楽しいと感じる道は、標高が高かったり、人の気がない場所が多いです。
- 標高が高い場所:気温が下がり、急激に寒くなる。
- 標高が低い場所:気温が上がり、暑くなる。
秋の季節の変わり目に加え、この標高差による気温の変動は日常生活のレベルではありません。ライダーはより激しい変化に対応する必要があるため、脱ぎ着しやすい服装の調節が非常に重要になります。
バイクのメンテナンス:快適なシーズンに向けて



プロの力も借りて、愛車を万全にしよう!
夏の間に、あなたの愛車は想像以上に酷使されています。熱いエンジン、虫の付着、雨による汚れなど、目には見えにくいダメージが蓄積している可能性があります。最高の秋ツーリングを迎えるために、この機会に愛車を労ってあげましょう。
無理に自分でやろうとしなくてOK


バイクのメンテナンスは専門的な知識が必要なため、「自分でやるのはちょっと…」と感じる方も多いと思います。そんな時は、無理せずお店に頼るのが一番です。
- 安心感
プロの目でしっかりと点検してもらえるため、安心してツーリングに出かけられます。 - 確実な整備
自分では見つけられない不具合や、専門的な作業も完璧にこなしてもらえます。
これだけはやっておきたい、日常の簡単チェック


しかし、お店に全て任せるとしても、日頃から簡単なチェックをしておくことで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
- タイヤの空気圧と溝
空気圧が不足すると、燃費が悪化したり、パンクのリスクが高まります。 - チェーンの清掃と注油
チェーンは常に砂やホコリにさらされています。定期的に清掃と注油を行うことで、劣化を防ぎ、スムーズな走行を保てます。
これらの簡単な点検を習慣にすることで、バイクの状態を常に把握し、安心して安全なバイクライフを楽しむことができるでしょう。
まとめ:万全の準備で、最高の秋ツーリングへ



準備が整えば、あとは走るだけ!
ここまで、夏のウェアの片付けから、ヘルメットの清掃、秋物ウェアの準備、そして愛車のメンテナンスまで、「バイク乗りの秋支度」を解説してきました。
面倒に感じるかもしれませんが、この準備をすることで、秋のツーリングは格段に快適で安全になります。汗や不快な臭いとは無縁の清潔なヘルメットをかぶり、寒暖差に柔軟に対応できるウェアをまとう。この万全の体制こそが、運転への集中力を高め、ツーリングの楽しさを最大限に引き出す鍵です。
秋は、紅葉が色づき、ご当地グルメも充実する最高のシーズンです。ぜひ、この記事を参考にしっかりと準備を整えて、心地よい風と美味しい空気を味わう最高の秋ツーリングに出かけましょう!
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